自己破産のデメリット12選を徹底解説!自己破産をするべきかここだけでわかる!

自己破産は債務(借金)を免責(免除)する制度です。自己破産=人生終了ではありません。しかし、債務を免責する大きなメリットがありますが、それに伴うデメリットも存在します。

今回は、自己破産のデメリットについて詳しく解説をしていきます。借金問題でお悩みの方のお役にたてれば幸いです。

自己破産とは?

まず、自己破産について説明をします。

自己破産を含む借金の整理を「債務整理」と呼びます。

債務整理は3種類あります。

  • 任意整理
  • 民事再生(個人再生)
  • 自己破産

特定調停というのもありますが、あまり利用されていませんので、上記3種類が債務整理です。

任意整理、民事再生(個人再生)は、債務の減額・利息のカット・リスケジュールをするだけで、債務を必ず返済する必要があります。そして、任意整理、民事再生(個人再生)を利用しても債務の完済が不可能と判断できる場合のみ自己破産を選択することが可能になります。

自己破産の手続き

裁判所へ「破産手続開始申立書」の提出

破産手続開始決定

同時廃止事件・管財事件の決定

破産手続開始の確定

免責許可の申立

免責許可の決定

免責の確定

「免責の確定」となれば債務はなくなり、自己破産は終了となります。

自己破産の一連の手続きが完了する期間は、同時廃止事件と管財事件により異なります。

  • 同時廃止事件:3ヶ月~半年
  • 管財事件:半年~1年程度
同時廃止事件とは、破産申立人に財産がない場合は、破産開始手続きの決定と同時に破産手続きの廃止(同時廃止)の決定が下されます。

持ち家など換金することのできる財産を持っていると、管財事件となります。たとえば、持ち家ならば売却されて、売却代金は債権者へ配当されます。このような手続きがありますので、管財事件は長くなる傾向があります。

自己破産のデメリット

本題の自己破産のデメリットを紹介していきます。

自己破産のデメリット、

  1. 誰でも自己破産ができるわけではない
  2. 官報に名前が載る
  3. 5年~10年間は、クレジットカードやローン審査に通らなくなる(ブラックリストに載る)
  4. 財産が処分される
  5. 免責にならない債務もある
  6. 一部の職業に就けなくなる制限がかかる
  7. 公法上・私法上の資格制限を受ける
  8. 保証人・連帯保証人に大きな影響がある
  9. 7年間は再度、自己破産をすることができない
  10. 自己破産の手続き中、居住の制限を受ける
  11. 自己破産の手続き中、身柄を拘束・監視されることがある
  12. 破産管財人によって郵便物が管理される

以上12のデメリットがあります。

ただし、同時廃止事件決定の場合は9番目以降のデメリットを被ることはありません。そのため、9番目以降のデメリットについては、そこまで気にする必要はないでしょう。

誰でも自己破産ができるわけではない

たとえば、年収が1,000万円で債務が200万円の方が、債務の免責を狙い自己破産をすることはできません。

自己破産は「支払不能の状態」と裁判所に判断されなければ、自己破産の手続きは開始されません。上記の例では、返済能力が十分になりますので、自己破産の手続きをしても却下されます。

支払不能の状態については、客観的、総合的に裁判所によって判断されますので、明確な基準というものはありません。しかし、「債務の返済ができない状態が継続的」であれば、支払不能の状態と判断されます。

任意整理、民事再生(個人再生)をおこなったうえで、要件を満たしていないのであれば、このデメリットにより自己破産ができないということはありません。

官報に名前が載る

自己破産は、裁判所へ申立てることによりおこなわれます。

そのため、「官報」という国の発行する広報誌に下記のものが載ります。

  • 名前
  • 住所
  • 決定年月日時
  • 主文(自己破産開始決定・免責許可決定)
  • 届出期間
官報に名前が載る回数は、自己破産開始決定と免責許可決定のときの合計2回です。

  • 自己破産開始決定の約2週間後
  • 免責許可決定の約2週間後
官報は新聞のようなもので毎日発刊されます。官報に名前が載ったら、その官報が存在する限り、名前の載った官報は保存され続けます。つまり、平成29年4月20日の官報に名前が載ったら、平成29年4月20日の官報は保存され続ける限り名前は掲載されるわけです。もちろん、翌日の官報には名前は載りません。
concierge
なぜ、官報に名前や住所が載るのかといいますと、債権者などの利害関係者に自己破産をしますよ、と広く知らせるためです。

ただし、一般人が官報に目を通すことはまずありません。『インターネット版「官報」』のリンクをおいておきますので、実際にどのようなものか見てもらった方がいいでしょう。おそらく、好んで読みたいとは思わないはずです。

また、官報は自己破産のみならず、相続、公示催告、失踪、除権決定、破産、免責、特別清算、再生関係などの公告が書かれております。毎日発刊される官報の中から知り合いの名前を見つけ出す方が困難です。

闇金業者や不動産業者などは官報をチェックしており、ダイレクトメールを送ってくることもあります。その点は、注意をしましょう。闇金は違法です。

5年~10年間は、クレジットカードやローン審査に通らなくなる(ブラックリストに載る)

自己破産は金融事故として、信用情報機関に登録されます。

信用情報機関は日本には、

  • CIC
  • 日本信用情報機構(JICO)
  • 全国銀行個人信用情報センター
この3社があります。

信用情報機関は、クレジットカードやローン審査の際に、銀行などが本人(あなた)の同意を得て、信用情報開示請求をおこないます。

信用情報とは、クレジットカードの利用履歴、ローンの利用履歴、返済履歴、滞納の有無、他の金融機関で審査に落ちたなどの情報です。

この信用情報の中に、自己破産をしたという記録があると、ブラックリストとして残り、クレジットカードやローンの審査を通過するのが難しくなります。

ただし、一生ブラックリストに名前が残り続けるわけではなく、5年~10年ですべての信用情報機関のブラックリストから名前が抹消されます。もちろん、その間、金融事故を起こしていないことが重要になります。
concierge
クレジットカードやローンの審査に通らないのはデメリットでもありますが、自己破産後の経済基盤を固めるという観点から考えればメリットにもなります。

また、これは自己破産のみ被るデメリットではなく債務整理を利用した場合、被るデメリットです。さらに、債務整理を利用していなくても頻繁にクレジットカードの返済を滞納すればブラックリストに名前が載ります。

絶望するようなデメリットではありません。

財産が処分される

自己破産をする場合、下記の財産以外は処分されます。

  • 現金は99万円
  • 保険・預貯金は20万円
  • 日用品・家具・家電
  • 20万円以下の自動車
  • 破産開始後に取得した財産

つまり、不動産など売却して現金化できるものは、すべて処分されます。

concierge
裏ワザではありませんが、預金が20万円以上ある場合、引出て現金化しておくことで、手元に現金を多く残すことが可能です。ただ、自己破産を弁護士などに依頼した後に財産を処分して現金化しても裁判所は認めてくれない可能性が高くなります。少し多めに現金を持つくらいのイメージで問題ないでしょう。

免責にならない債務もある

自己破産をしても支払が免除されない債務もあり、「非免責債権」と呼びます。

非免責債権は下記のようなものです。

  • 滞納した税金(自動車税・住民税・固定資産税など)
  • 社会保険料の滞納金
  • 下水道料金の滞納金
  • 認可保育園の保育料
  • 養育費
  • 婚姻費用
  • 未払い給与
  • 重大な過失により発生した損害賠償債務
  • 一部の慰謝料
  • 知っていながら隠した債務
破産法253条1項~7項に、非免責債権が定められています。

これらは、自己破産をしたとしても、滞納分は支払う義務を負い続けます。

一部の職業に就けなくなる制限がかかる

自己破産開始決定から免責許可決定の間は「破産者」となります。

同時廃止事件の場合なら3ヶ月~半年程度、管財事件の場合は半年~1年間程度の期間「破産者」となり一部の職業に就けなくなる制限がかかります。

たとえば、保険外交員や警備会社の警備員などの職業には、破産者の期間は就くことができません。

しかし、免責許可決定がおりれば「復権」をすれば、一部の職業に就けなくなる制限がなくなります。

concierge
一生、保険外交員や警備会社の警備員になれなくなるというわけではありません。

また、平成18年5月に会社法が改正されたことにともない、自己破産をしたとしても株式会社の取締役を辞める必要はなくなりました。

公法上・私法上の資格制限を受ける

破産者の間は、持っている公報上・私法上の資格に制限がかかりますので、資格を使う仕事には付けなくなります。

  • 公法上の資格制限:弁護士・公認会計士・公証人・司法書士・税理士・弁理士など
  • 私法上の資格制限:後見人・後見監督人・保佐人・遺言執行者など

免責許可決定がくだり復権を果たすことで、公法上・私法上の資格を制限がなくなります。

自己破産をしたからといって、資格を使った仕事に就けなくなるわけではありません。また、これらの国家試験を受けることができなくなるわけでもありません。あくまで期間限定です。

保証人・連帯保証人に大きな影響がある

これは、自己破産をする方には直接影響のあるデメリットではなく、保証人や連帯保証人になった人がこうむるデメリットです。ある意味、非常に厄介なデメリットであるといえます。

保証人・連帯保証人がいる状態で、自己破産をすると保証人・連帯保証人へ債務の請求が行きます。

一般的には、連帯保証人となる方は、配偶者や親族など親しい間柄の方なので、話し合いをおこない連帯保証人も同時に自己破産をすることで、連帯保証人へ発生するデメリットを回避することができます。夫婦であれば同時に破産手続開始申立をすると手間がかかりません。

7年間は再度、自己破産をすることができない

一度、自己破産をして免責許可決定がおりた場合、原則として免責許可決定後7年間は、再度免責許可決定を受けることができません。

少なくとも7年間は自己破産をすることができなくなるわけです。そのため、7年間は自分の生活をしっかり管理する必要があります。再度多重債務に陥らないように注意しなければなりません。

自己破産の手続き中、居住の制限を受ける

同時廃止事件の場合は関係ありません。管財事件の場合に起きるデメリットです。

管財事件は資産の調査・換金などに半年~1年程度の期間を要します。その間、破産者は裁判所の許可がなければ居住地を離れて転居をしたり、長期の海外旅行をしたりはできません。

自己破産の手続き中、身柄を拘束・監視されることがある

これも、管財事件の場合に起きるデメリットです。

裁判所が認めたときに限り、破産者を拘束することができます。

また、逃げようとしたり、隠し持っている財産を勝手に処分したり、隠し持っている財産を破壊してしまったりしないように監視することを命じることがあります。

破産管財人によって郵便物が管理される

これも、管財事件の場合に起きるデメリットです。

破産者にあてた郵便物などは、一度、破産管財人に配達され、破産管財人は受け取った郵便物などを開封して検閲することができます。

破産者が財産を不当に隠したり、処分したりしないように監視します。

自己破産をしても、こんなデメリットはない

自己破産には様々な誤解やウソなどが、まるで本当のように語られています。

  • 自己破産をすると周囲の人にばれる
  • 選挙権がなくなる
  • 住民票や戸籍謄本に自己破産をしたことが記載される
  • 家を借りることができない
  • 会社をクビにされる
  • 海外旅行へ一生、行けなくなる

これらは全てウソです。

自己破産をすると周囲の人にばれる

自己破産をした場合、官報に名前は載りますが、官報は毎日発刊されており、毎日破産者の名前が載っています。

その中から、あなたの名前を探すのは、専門家にでも依頼しない限り不可能です。

また、一般人は官報など見ません。

concierge
自分から言いふらさない限り、周囲の人に自己破産をした事実がばれることはまずありえません。

選挙権がなくなる

選挙権は日本国民であれば18歳以上ならば平等に与えられます。自己破産をしたからといって、選挙権がなくなることはありません。

また、自己破産をしても選挙に立候補することも可能です。

日本人ではありませんが、第16代アメリカ大統領エイブラハム・リンカーンは破産を乗り越えて大統領になっています。ついでにいえば、ディズニーランドを作ったウォルト・ディズニーは何度も破産を経験しています。

破産程度で、選挙権がなくなるはずがありません。

住民票や戸籍謄本に自己破産をしたことが記載される

自己破産をした事実が記載されるのは「官報」と「破産者名簿」のみです。

破産者名簿については、管財事件の場合にのみ名前が記載されます。

破産者名簿は自己破産をした本人しか見ることができず、第三者が閲覧することは絶対にできません。また、免責許可決定を受けるとただちに破産者名簿から名前が抹消されます。

家を借りることができない

信用情報機関のブラックリストに名前が載りますので、信用情報機関を利用している「保証会社」の保証を受けて家を借りることは難しくなります。

保証会社は保証人の代わりなので、保証人を利用すれば普通に家を借りることができます。

ローンを組むことは困難ですから新築や新車を購入することは、5年~10年は我慢する必要があります。

また、現在住んでいる賃貸のアパートやマンションの家賃を滞納することなく収めていれば、自己破産をしたからといって出ていく必要はありません。

会社をクビにされる

自己破産をしたとしても、会社へ通知はいきません。

以前の会社法では、合同会社や合資会社の場合、破産を理由にクビにすることができました。また、株式会社でも取締役や監査役を退任する必要がありました。

しかし、平成18年の会社法改正により、破産者の経済的再生を妨げるとして、これらの項目が削除されています。つまり、会社が破産を理由にクビにすることは不可能です。

concierge
仮にクビにした場合、破産と労働力は関係ありませんので、不当解雇として解雇の取り消しおよび損害賠償請求の訴訟を起こすことが可能です。

海外旅行へ行けなくなる

パスポートに破産した事実が記載されることはありません。

管財事件の場合、破産手続きが完了するまでは裁判所の許可なしに行動することはできません。そのため、引っ越しや長期の旅行は制限されます。ただし、免責許可決定を受け復権をしたら、制限はなくなります。

また、同時廃止事件の場合は関係ありません。

まとめ

自己破産のデメリットについて紹介をしました。

  1. 誰でも自己破産ができるわけではない
  2. 官報に名前が載る
  3. 5年~10年間は、クレジットカードやローン審査に通らなくなる(ブラックリストに載る)
  4. 財産が処分される
  5. 免責にならない借金もある
  6. 一部の職業に就けなくなる制限がかかる
  7. 公法上・私法上の資格制限を受ける
  8. 保証人・連帯保証人に大きな影響がある
  9. 7年間は再度、自己破産をすることができない
  10. 自己破産の手続き中、居住の制限を受ける
  11. 自己破産の手続き中、身柄を拘束・監視されることがある
  12. 破産管財人によって郵便物が管理される

一見、デメリットが非常に多いようですが、デメリットの内容自体は、人生設計が大幅に狂うようなものではありません。

しいてあげるのであれば、

  • 5年~10年間は、クレジットカードやローン審査に通らなくなる(ブラックリストに載る)
  • 財産が処分される
  • 免責にならない借金もある
この3点が大きなデメリットではないでしょうか。

その他のデメリットは、破産開始決定~免責許可決定の間に受けるだけですから、そこまで問題にはなりません。

concierge
自己破産は最後の手段ですが、選ばずに自殺をするよりは、自己破産を選び再起を挑んだ方がメリットはあります。世界中の偉人も自己破産をしていますので人生経験です。

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