自己破産は弁護士と司法書士、どちらに任せたほうがいいのか?弁護士へ依頼するメリット紹介

自己破産をおこなう場合、弁護士と司法書士のどちらかに依頼して手続きを進めていくことが一般的です。自己破産を利用した約90%の方が弁護士へ依頼をしています。弁護士に依頼するとなると、高額な弁護士費用がかかるので心配だという方もいますが、それであっても弁護士に依頼をしたほうがいいメリットを紹介していきます。

司法書士と弁護士のどちらに依頼すればいいのか迷っている方は、参考にしてみてください。

弁護士と司法書士の違い

弁護士とは、裁判官や検察官と同様に、司法試験に合格したうえで、最高裁判所の司法研修所を卒業し、弁護士会に登録した者です。

一方、司法書士は法務省が実施する司法書士試験に合格し、司法書士会に登録をしている者です。司法書士は登記・供託業務をおこなうことのできる資格になります。ただし、法務省で一定の研修・考査を受け、法務大臣の認定を受けることにより簡易訴訟代理等関係業務をおこなうことが可能です。

現在では、司法書士の多くが認定を受けています。認定を受けた司法書士を認定司法書士と呼びます。中には法務大臣認定司法書士となる司法書士もいますが、恰好よく言っただけで、認定司法書士は全員、法務大臣から認定を受けたものになります。認定司法書士の上位に法務大臣認定司法書士がいるわけではありません。この点は注意しましょう。

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認定司法書士=法務大臣認定司法書士です。
法律関係業務は、登記も含めて弁護士がおこなうべきものとされていましたが、弁護士の数が少なかったので、登記業務をおこなう資格として司法書士制度が設けられたという背景があります。さらに、多重債務者の問題を受けて、司法書士法が改正され、司法書士にも一定の借金の整理手続きと140万円以下の民事訴訟の和解・交渉・訴訟代理権が認められました。

では、司法書士は自己破産の案件を取り扱うことができるのか、と言いますと認定司法書士は自己破産の案件を取り扱うことはできません。

認定司法書士が取り扱うことのできる債務整理の案件は任意整理のみに限られています。そもそも、認定司法書士は簡易裁判所でしか代理権を行使することができません。自己破産は地方裁判所へ申立てをおこない実行する法的手続きになりますので、司法書士に依頼した場合は、認定司法書士はあくまでもサポートしかすることができません。

認定司法書士に依頼をした場合、本人訴訟という形になります。そのため、裁判所などの要請には、自己破産を申立てた本人が直接出向く必要があります。

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認定司法書士は、書類の作成やアドバイスなどはしてくれますが、それ以上のサポートは期待できません。裁判所までついてきてくれるケースもありますが、地方裁判所では代理権を行使することができませんので、裁判所で何かしらのアドバイスをすることもできません。

弁護士に依頼した場合に受けることのできるメリットについても、認定司法書士へ依頼をしてしまったら、受けることはできません。

その分、認定司法書士のほうが費用は安くて済みますが、自分でおこなう手続きが増えてしまいます。

費用はかかりますが、弁護士に依頼したほうが、早く、そして確実に免責許可の決定を得ることができます。

弁護士の費用について

弁護士に依頼すると費用がかかります。

では、自己破産をする場合に弁護士に支払う費用は

  • 手付金
  • 実費
  • 成功報酬

この3つの費用が必要です。

そして、これ以外の費用を請求されることはありません。

相談料に関してですが、弁護士に依頼する前に発生することになります。しかしながら、現在は、自己破産の相談料を要求する事務所は多くありません。無料法律相談事務所を上手に利用して、費用をかけることなく弁護士からアドバイスをもらうようにするのがいいでしょう。

着手金について

まず、着手金ですが、弁護士が事件(案件)に着手する際に支払われるお金のことになります。着手金の相場は0円~30万円程度です。

着手金が0円というのは、自己破産という手続きはお金がない方がおこなう手続きになります。そのため、初めからお金を用意できない方のために着手金を0円にしている事務所も多くあります。着手金が0円の場合、自己破産に成功後に発生する成功報酬の金額が高額になるケースが一般的です。

実費

実費とは、弁護士の報酬とは異なります。自己破産のために実際にかかった費用として請求されるケースが一般的です。

自己破産における実費についてですが、たとえば、債権者や裁判所とのやり取りに必要となる郵便切手代金として数千円、申立書を提出する際に貼付する収入印紙代が数千円、裁判所へ納めることになる予納金、弁護士が裁判所に行くために必要な交通費や日当などです。

裁判所に納める予納金ですが、同時廃止事件と管財事件では大きく異なります。同時廃止事件の場合1万円~15,000円程度になりますが、管財事件の場合は50万円(少額管財事件の場合は20万円~)となります。

日当に関しても、これは弁護士ごとに決まった金額があるわけではありませんので、必ず事前に確認をするようにしましょう。

まれに、着手金や成功報酬に実費を含む法律事務所もあります。

成功報酬

成功報酬は、自己破産が裁判所に認められた際に支払われるお金になります。一般的な相場としては、0円~30万円となります。

成功報酬が0円とありますが、成功報酬が0円の場合は着手金を事前に取っている場合です。この場合は成功報酬までは請求しないわけです。逆に、着手金が0円の場合、成功報酬をしっかりと請求する事務所もあります。
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当たり前ですが、着手金0円、成功報酬0円はありません。

総額がいくらになるかが重要

前述したとおり、着手金、実費、成功報酬の3つの項目で自己破産の費用は構成されています。

重要になるのが、総額がいくらになるかという点です。着手金が0円であっても必ずしも総額が安くなるわけではありません。着手金が0円であったとしても、成功報酬が40万円と相場より高額に設定されている場合、実際に弁護士へ支払う金額は、着手金20万円、成功報酬0円のほうが安く抑えられます。

弁護士費用が気になる場合、どのような名目でどのくらい支払うのがよくよく確認をしておき、総額がいくらになるのかという点をしっかりと確認してから決めなければ、必要以上にお金を支払うことになってしまうでしょう。

また、自己破産の弁護士費用の相場は総額で20万円~40万円程度になります。これほどの金額を一括で支払うことが難しいという人のほうが多くなります。このような場合、一括で支払えないことを事前に伝えておき、分割にしてもらうように相談をしましょう。

自己破産の場合、経済的余裕がほとんどないケースは珍しくありません。そのため、多くの弁護士事務所、そして弁護士が分割払いに応じてくれます。実際問題、見栄を張って一括支払いをするよりは、生活が苦しいのであれば、分割払いにしてしまったほうがいいでしょう。

自己破産で多くの方が弁護士に依頼している理由

自己破産の手続きをおこなう人の、90%が弁護士に依頼をしています。認定司法書士に依頼するよりもメリットがあるので、弁護士へ依頼するのです。

では、どのようなメリットがあるのでしょうか。

返済をストップさせることができる

弁護士に依頼することにより、債権者へ弁護士が受任通知を送付します。受任通知を受け取った債権者は、債務者へ督促や催促をすることができなくなります。

そのため、いままで返済に充てていたお金を着手金の分割払いに充てることができるわけです。

弁護士にしかできないことがある

弁護士は法律の専門家です。自己破産の破産法についてよくわからない素人が自己破産を1から勉強して申請書類の作成・財産の調査・裁判所への自己破産の申立てをおこなうのとは、スピードや的確さが天と地の差になります。

さらに、免責許可の決定を受けられる可能性が高くなります。認定司法書士と比較しても、弁護士だからおこなえることが多く、弁護士が広く支持されている理由になります。

弁護士へ依頼することで、債務者が裁判所へ出頭する回数が減る

自己破産の手続きは、一度、裁判所へ出頭して終了とはなりません。自己破産の手続きだけでも、破産審尋、免責審尋で何回も裁判所へ出頭する必要があります。

自己破産を弁護士に依頼することにより、債務者自身が裁判所に何度も向かう手間を省くことができます。裁判所は、平日に出頭しなければなりませんので、仕事に支障なく自己破産の手続きを遂行することができます。

即日面接を利用することができる

弁護士が自己破産の代理人になることにより、即日面接を利用することが可能です。

これは、自己破産申立て当日に、代理人である弁護士と裁判官が面接をおこないます。債務者の支払い能力がないと判断されれば、その日のうちに破産手続開始決定となります。

この即日面接を利用することにより、通常の自己破産手続きから1ヵ月~2ヵ月前後は自己破産の手続き期間を短くすることができます。ただし、即日面接を採用しているのは、一部の地方裁判所のみであり、有名な場所としては東京地方裁判所があります。

少額管財事件を利用することができる

破産手続開始決定後、換価するだけの財産がある場合、管財事件になります。管財事件になる場合、破産管財人が選任され財産が処分されて、各債権者へ配当されます。この場合、弁護士が代理人の場合では、少額管財事件を利用できる場合があります。

管財事件と少額管財事件の大きな違いは裁判所へ納める予納金の額です。

管財事件の予納金は最低50万円であり、一方、少額管財事件の予納金は最低20万円となります。

少額管財事件は、東京地方裁判所などの一部の裁判所でしか運用されておらず、弁護士に依頼をしない限り、この少額管財事件を利用することはできません。仮に司法書士に依頼してしまった場合、通常の管財事件になり、少額管財事件を利用することはできません。

安心感を得られる

自己破産の知識が十分な人にとっては、この安心感というのは特別重要ではないと思いますが、知識が十分ではない人の場合、弁護士に自己破産の手続きを依頼することは、とても心強く、またわからないこと、不安なことをいつでもプロに相談できるということは非常に大きな安心間を得ることができるでしょう。

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知識が特にない債務者にしてみれば、あとは弁護士に任せておけば安心だということは、とても大きなメリットです。

面倒な手続きから解放される

出頭回数が減ることにも繋がりますが、自己破産の手続きは、申請書類の作成・財産の調査・裁判所の自己破産への申立てなど、面倒な作業が多く、素人が初めて行う場合には、非常に時間がかかります。

申請書類を手に入れるためや、提出するためなど自分で手続きを行う場合は、裁判所へ何度も行かなければなりません。仮に書類に不備がある場合は受理されませんので、非常に面倒くさくなります。

この点で、弁護士に依頼をすれば、これらの一連の面倒な作業をすべて代理でおこなってくれます。前述しましたが、裁判所への出頭回数も少なくなります。弁護士に依頼する最大のメリットというのは、なんといっても、面倒な作業から解放される点にあるといって過言ではないでしょう。

ただし、弁護士に依頼している場合であっても、必要書類などは自分で集めなければなりません。

免責許可の決定を受けられる可能性が高くなる

弁護士は法律のプロです。債務者が確実に免責許可の決定を受けられるように、書類を作成し手続きをおこないます。また、審尋ではどのように答えればいいのかなどのアドバイスをおこなってくれます。そのため、素人が個人で手続きをおこなうよりも免責許可の決定を受けられる可能性が確実に高くなります。

自己破産が得意な弁護士な探し方について

自己破産が得意な弁護士の探し方ですが、弁護士にも得意分野、不得意分野があります。そのため、知り合いに弁護士がいるから、よくよく調べずに依頼してしまいますと、まったく役に立たないケースがあります。納得のいく結果にならないケースも無きにしも非ずです。自己破産をおこなうのであれば、自己破産が得意な弁護士を選ぶことは非常に重要です。

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費用や有名だからという理由で選ぶよりは、本当に信頼することのできる弁護士を選ぶことが重要になります。自己破産が得意で信頼できる弁護士をしっかりと選ぶようにしましょう。

無料相談で話を聞いてくれる弁護士

初回の無料相談をおこなっている弁護士事務所が多くあります。そのような事務所への無料相談を利用して、その時、弁護士との相性の良しあしを判断しましょう。もちろん、弁護士も依頼者の仕事を聞くのは仕事だからおこなうのですが、すべてを事務的に済ませるのではなく、きちんと聞いてくれているかどうかも自己破産の結果に大きく関係が出てきます。

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事務的に話を聞くのではなく、親身になって話を聞いてくれる弁護士を選ぶようにしましょう。

ネットを使い弁護士検索

ネットを利用して、弁護士事務所の体験談などを探しましょう。体験談から弁護士事務所を探すという手段もあります。

ヤフー知恵袋や教えてgooなどのサイトで検索することで、体験談などを見つけることができます。

ある程度、弁護士事務所のめぼしがついたら、その事務所のホームページを閲覧して、自己破産をはじめとした実績について調べます。自己破産や債務整理の実績が多ければ、信頼することのできる業者であるといっていいでしょう。また、法律関係の説明を素人にもわかりやすく説明しているのであれば、依頼者のことをよく考えている傾向のある弁護士事務所といっていいでしょう。
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さらに、弁護士の人数も確認することも忘れてはいけません。弁護士資格を持った人が1人しかおらず、残りは無資格の事務所というのもあります。弁護士が多く在籍していれば、他の案件に時間を取られてしまい、時間がかかるというリスクを減らすことができます。

費用を明確にしている弁護士事務所

弁護士の報酬は、

  • 手付金
  • 実費
  • 成功報酬

これらに分けることができます。

弁護士に自己破産の依頼をした場合、高額なお金が必要です。それがどれくらいかかるのか、しっかりと話してくれる弁護士を選ぶようにしましょう。債務者はお金がありませんので、自己破産という選択をするのであり、弁護士費用をあらかじめ明確にしない弁護士は、債務者のことをあまり考えていないと推測できます。

契約書をきちんと作ってくれる弁護士事務所

弁護士費用を口頭で伝えられても、それを書面にて確認してもらわなければ、弁護士と後々もめてしまう可能性があります。親身になって相談にのる弁護士であれば、契約書などの重要書面はしっかりと作成してくれます。

まとめ

自己破産をおこなった90%の人が、弁護士に自己破産の手続きを依頼しています。認定司法書士も自己破産の案件を請け負っていますが、代理権を持っていませんので、書類作成以上のことはできません。

弁護士に依頼する場合、

  • 着手金
  • 実費
  • 成功報酬

この3つの費用が掛かります。

弁護士に依頼するメリットとしては、

  • 弁護士にしかできないことがある
  • 弁護士へ依頼することで、債務者が裁判所へ出頭する回数が減る
  • 即日面接を利用することができる
  • 少額管財事件を利用することができる
  • 安心感を得られる
  • 面倒な手続きから解放される
  • 免責許可の決定を受けられる可能性が高くなる

このようなものがあります。

よい弁護士の探し方ですが、

  • 無料相談で話を聞いてくれる弁護士
  • ネットを使い弁護士検索
  • 費用を明確にしている弁護士事務所
  • 契約書をきちんと作ってくれる弁護士事務所

これらが重要になります。

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